記録ファイル


芒克氏来る――中国現代文学研究者の集い(日本中国学会前夜祭)



 1997年10月17日、大阪駅前第三ビルの大阪市立大学文化交流センターで、恒例の日本中国学会前夜祭「中国現代文学研究者の集い」が開催された。講演者は、釜屋修、牧陽一、芒克、司会進行は松浦恆雄、宇野木洋(敬称略)である。

 

 

 第一部の最初は、釜屋修先生の講演。この夏に北京で開催した日中合同シンポジウムに関する報告である。80年代から、中国の作家や研究者と日本の研究者の交流は個別に行なわれてきたが、日本から研究者がどっとおしかけて、北京で中国の作家や研究者とシンポジウムをやるとは、中国という国が本当に近くなったのだな、と感じさせる。
 次の牧陽一氏の報告は、中国のポップアーティストのスライドやビデオを上演しながらの、いつもながら刺激的な内容で面白かった。

 

 第二部は芒克氏の講演の予定であった。芒克氏は、この日東京から戻ったのだが、その朝の某紙のインタビューで、はりきってしゃべりすぎて声の調子が悪くあまり長時間しゃべれないということで、質疑応答の形式を希望。しかし是永氏とのやりとりくらいで、会場から質問はあまり出なかった。その後、「没有時間的時間」の一節を朗読(360KB、これを聞くにはReal Audio Playerが必要)。低い抑制的な芒克氏の肉声は、会場に集まった人々を魅了した。(文責:青野)

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